SSブログ

私が読むのを途中でやめた本たち [その他・雑感]

 私が読むのを途中でやめた本たち

 私は毎月10冊ほどの本を買い、読み終わったものをこのブログで紹介しています。
 一方で、最後まで読まない本もあります。今月は、特にそういう本が多かったです。

 もちろん私は本を買う時、じっくり下調べをします。ミスマッチを無くしたいので。
 ほとんどの本は書店に足を運んで、目次やまえがきを読んでから購入しています。

 しかし、今月最後まで読まなかった本は、なんと6冊にのぼりました。
 普段はそういう本について記事にしませんが、今回は反省も込めて書いてみます。

 *これらの本は、あくまでも、たまたま私には合わなかった本たちです。
  いずれもすばらしい本たちであって、読む価値はあると考えています。

 その1「探偵ガリレオ」東野圭吾(文春文庫)
 説明のつかない怪事件を、物理学科助教授の湯川が解明する、連作短編集です。

探偵ガリレオ (文春文庫)

探偵ガリレオ (文春文庫)

  • 作者: 圭吾, 東野
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2002/02/10
  • メディア: 文庫


 「秘密」がとても良かったので、「東野圭吾の他の作品も」と思って読みました。
 アマゾンのレビューが多くて評価が高く、ドラマにもなっているので期待しました。

 ところが、第一章「燃える」が、私にとってはイマイチでした。
 大がかりな仕掛けを作ったわりに、動機があまりにも幼稚で情けない気がしました。

 短編だから仕方ないけど、あっさりしていて「秘密」で味わった感動がありません。
 第一章で見限ったのは早すぎるかもしれませんが、先を読む気がしなくなりました。

 東野圭吾には優れた作品が多いので、時間があるのなら他の作品を読みたいです。
 ちなみに、私の読書仲間は、「白夜行」「手紙」などの長編を勧めてくれました。

白夜行 (集英社文庫)

白夜行 (集英社文庫)

  • 作者: 東野圭吾
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2020/04/24
  • メディア: Kindle版



手紙 (文春文庫)

手紙 (文春文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/10/06
  • メディア: 文庫



 その2「黒死館殺人事件」小栗虫太郎(河出文庫)
 降矢木家の黒死館でおこる連続殺人事件を、弁護士の法水が解明する探偵小説です。

黒死館殺人事件・完全犯罪 (角川文庫)

黒死館殺人事件・完全犯罪 (角川文庫)

  • 作者: 小栗 虫太郎
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2023/01/24
  • メディア: 文庫


 三大奇書の一冊です。昨年「ドグラ=マグラ」を読んで興味を持ちました。
 とにかく探偵役を初めとして、登場人物がべちゃくちゃとしゃべりまくります。

 その話の内容がとてもマニアックで、確かに興味をそそられる部分もあります。
 しかし、私には少々難しすぎました。結局、第一章だけ読んで挫折しました。

 もちろん、そういう本であることは知っていて、気合を入れて読み始めたのです。
 ところが年のせいか、読むのに非常に疲れてしまい、読み進められなくなりました。

 その3「さしむかいラブソング」
 「さしむかいラブソング」など、乾いた文章で印象に残る作品を収録する短編集です。



 片岡義男の文庫本は、現在絶版のものが多くて、なかなか手に入りません。
 その中でこの本は、ハヤカワ文庫から出ていて、今でも読める貴重な短編集です。

 最初に「さしむかいラブソング」を読んだのが、いけなかったのかもしれません。
 いきなり、おなかいっぱいになってしまいました。

 冒頭は「スローなブギにしてくれ」とそっくりで、「またかよ」と思いました。
 そしてラストは・・・読みたくなかった! 主人公がゴロー同様カッコ悪すぎです。
 ゴロー → https://ike-pyon.blog.ss-blog.jp/2018-09-01

 ということで、ひとつだけ読んで、放り出してしまいました。
 同じハヤカワ文庫からは出ている、「ミス・リグビーの幸福」に期待しましょう。

 その4「読書はアウトプットが99%」藤井孝一(知的生きかた文庫)
 「読んだ本はアウトプットすべし」など、読書にとって大切なことを伝えています。 

読書は「アウトプット」が99%: その1冊にもっと「付加価値」をつける読み方 (知的生きかた文庫)

読書は「アウトプット」が99%: その1冊にもっと「付加価値」をつける読み方 (知的生きかた文庫)

  • 作者: 孝一, 藤井
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2013/12/24
  • メディア: 文庫


 内容は確かに面白いのですが、すべてどこかで誰かが言っていたような気がします。
 全体がエッセイ風で、「アウトプット」で一貫しているわけではありません。

 この手の本では、「アウトプット大全」(樺沢紫苑)に勝るものはないでしょう。
 ただし、なかなか文庫本になる気配がありません。文庫化したら即買いなのですが。

学びを結果に変えるアウトプット大全

学びを結果に変えるアウトプット大全

  • 作者: 樺沢紫苑
  • 出版社/メーカー: サンクチュアリ出版
  • 発売日: 2018/08/03
  • メディア: Kindle版



 その5「乱読のセレンディピティ」外山滋比古(扶桑社文庫)
 乱読によって思いがけない発見をするなど、外山流の読書論が書かれています。

乱読のセレンディピティ【文庫電子版】 (扶桑社BOOKS文庫)

乱読のセレンディピティ【文庫電子版】 (扶桑社BOOKS文庫)

  • 作者: 外山 滋比古
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2016/10/21
  • メディア: Kindle版


 「思考の整理学」読書版、と帯にあり、目次も面白そうだったので買いました。 
 しかし、三分の一ほど読んでも、あまり新しい発見がなかったので挫折しました。

 その6「眠れないほど面白い 空海の生涯」由良弥生(王様文庫)
 副題は「1200年前の日常が甦る!」です。空海の入門書としていいと思います。

眠れないほど面白い 空海の生涯: 1200年前の巨人の日常が甦る! (王様文庫)

眠れないほど面白い 空海の生涯: 1200年前の巨人の日常が甦る! (王様文庫)

  • 作者: 弥生, 由良
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2019/01/30
  • メディア: 文庫


 ただ空海の生涯を述べるだけではなく、当時の時代背景をこと細かに述べています。
 そのため、まさに「1200年前の日常」が、目の前に現れたような臨場感があります。

 しかし、当時の日常を再現しようと努めるあまり、想像が入り込んでしまいました。
 著者は、早良親王に子がいたと想定して、空海の人間関係を補っています。

 そうすることによって、確かに話は分かりやすくなり、イメージしやすくなりました。
 だが、私が知りたいのは、できる限り正確な空海の人生なのです。想像ではなくて。

 決してつまらない本ではないのですが、私は架空の話が混ざった時点で投げました。
 むしろ割り切って、小説として書いたのなら、もっと良かったと思います。

 おまけにもう一冊「勝手に仏像ランキング!」田中ひろみ(王様文庫)
 仏像好きの著者が、好きな仏像をランキング形式で紹介している本です。

勝手に「仏像」ランキング! (王様文庫)

勝手に「仏像」ランキング! (王様文庫)

  • 作者: 田中 ひろみ
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2020/09/30
  • メディア: 文庫


 この本はパラパラと興味のある所だけ読みました。それなりに面白かったです。
 が、内容が少し軽すぎるように思いました。本というより雑誌という感じでした。

 さて、基本的に最後まで読まなかった本は、どんどん処分します。場所が無いので。
 私は、本に線を引きながら読むので、ブックオフなどで売ることができません。

 さいごに。(採点してみた)

 先日またおひとりさまカラオケに行き、採点システムというのを初めて使いました。
 私の歌が、100点中何点なのか得点を知らせてくれ、アドバイスもくれます。

 ほとんどが70点前後でしたが、唯一「2億4千万の瞳」は83点で全国平均以上でした!
 これは、もっともよく歌う曲です。カラオケも、練習すれば上達するのですね。


nice!(4) 
共通テーマ:

nice! 4