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「世界文学全集」について [その他・雑感]

 「世界文学全集」について


 河出書房から「世界文学全集」が出ていることは、知っていました。
 しかし、書店で手に取ることは、ありませんでした。

 文庫本好きの私は、書店へ行っても、文庫コーナーしか見ないからです。

 先月、第Ⅲ集の6巻の刊行が始まったと聞きました。
 第Ⅰ集と第Ⅱ集を合わせると、全30巻になるようです。

 そこで初めて、どんな作品が収録されているかと、見てみたのですが…
 無い、無い、無いのです。

 スタンダールも無い、バルザックも無い、フロベールも無い、ユゴーも無い。
 ディケンズも無い、ブロンテ姉妹も無い、ドストエフスキーもトルストイも無い。

 つまり、19世紀の傑作が、何も無いのです!
 びっくりです。何かの間違いじゃないのですか?

 編者の池澤夏樹氏は、「世界文学全集宣言」(!)の中で、こう言ってます。
 「敢えて古典を外し、もっぱら二十世紀後半から名作を選んだ」

 なるほど。いいでしょう。
 でも、それなら、タイトルを「現代・世界文学全集」にして下さいよ。

 世界文学全集の収録作品は、以下のページで見られます。
 http://www.kawade.co.jp/sekaibungaku/list/01.html

 正直に言って、私は、ラインナップを見ただけで、興味が失せました。

 しかし、こういう偏った編集は、それなりに面白いし、意味もあります。
 池澤氏の、自分だけの全集を作ろうとする気持ちは、共感できます。

 私も、自分だけの文学全集を作りたいと考えて、このブログを始めました。
 でも、私だったら、19世紀文学を中心にして、全集を作りますよ。

 自分が好きな作品を、自分が好きな訳者で、集めていきます。
 もちろん、すべて文庫本でそろえますとも!

 ああ、そうか! ここまで来て、突然分かりました。
 古典的小説は、「古典新訳文庫」で、新訳が出てるじゃないですか。

 多くの世界文学ファンが、手軽な古典新訳文庫を、既に楽しんでいます。
 もし、同じ作品を収録したら?
 1冊2500円前後の「世界文学全集」を、わざわざ買うわけがありません。

 さて、河出書房「世界文学全集」を全て揃えると、いくらになるのでしょうか。
 やや安く仮定して、1冊平均2500円としても、30冊で約75000円です。

 しかも、その中には、自分にとってどうでもいい作品も、含まれています。
 (例えば第Ⅰ集の第1巻は「オン・ザ・ロード」! これ、本当に名作?)

 75000円あれば、文庫本だと、100冊から120冊は買えます。
 それなら、私は、好きな作品だけ、好きな訳で、100冊揃えたい。

 このブログで紹介している文庫本は、私だけの文学全集の候補作です。
 現在、着々と進行中。
 これが私の、人生のささやかな楽しみなのです。

 ところで、今、ブログのタイトルを再考中です。
 「文庫でつくる文学全集」の方が、分かりやすいかと。
 または、「文庫で読む名作文学」とか。

 さいごに。

 昨日、家族でシリトリをしたのですが…
 私が「スイカ」、妻が「カンジ(漢字)」、娘はすかさず「ジンセイ(人生)」!

 それにしても、まさか、「人生」と来るとは。
 記憶が正しければ、「シンドバットの冒険」で、人生という言葉が出ました。
 それを、覚えていたようです。

 もうすぐ4歳になりますが、この時期の記憶力はすごいですね。
 どんどん語彙を増やしていきます。

シンドバッドの冒険 (大型絵本)
 ルドミラ・ゼーマンの絵は、
 きれいで迫力があります。
 同じ作者の「ギルガメシュの冒険」も、
 娘は大好きです。
 斉藤孝氏も、絶賛していました。

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