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芥川龍之介特集 [日本の近代文学]

 芥川龍之介特集


 今年2019年、芥川の主な作品を、角川文庫ですべて読み終わりました。
 読んだのは以下8冊。( )内はタイトル作以外に収録されているオススメ作です。

 1 「羅生門・鼻・芋粥」 大正3年~大正5年 (「老年」「父」)
  → https://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2019-07-26
 2 「河童・戯作三昧」  大正6年~昭和2年 (「或日の大石内蔵之助」)
  → https://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-10-15
 3 「蜘蛛の糸・地獄変」 大正7年 (「袈裟と盛遠」)
  → https://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2019-07-08
 4 「舞踏会・蜜柑」 大正8年 (「竜」「魔術」)
  → https://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2018-10-25
 5 「杜子春・南京の基督」 大正9年 (「黒衣聖母」)
  → https://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2019-09-07
 6 「藪の中・将軍」 大正10年 (「秋山図」「アグニの神」)
  → https://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2019-08-22
 7 「トロッコ・一塊の土」 大正11年~大正12年 (「報恩記」「仙人」)
  → https://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2019-07-23
 8 「或阿呆の一生・侏儒の言葉」 昭和2年・遺稿 (「歯車」)
  → https://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2019-08-25

 「芥川龍之介選集」を編むなら、上の8冊のタイトル作とオススメ作から採用します。
 さらに遺書の「或旧友に送る手記」を加えて、以下の全30作とします。

 「老年」「羅生門」「鼻」「芋粥」「父」「河童」「或日の大石内蔵之助」
 「戯作三昧」「蜘蛛の糸」「地獄変」「袈裟と盛遠」「舞踏会」「蜜柑」「竜」
 「魔術」「杜子春」「南京の基督」「黒衣聖母」「藪の中」「将軍」「秋山図」
 「アグニの神」「トロッコ」「一塊の土」「報恩記」「仙人」「歯車」
 「或阿呆の一生」「侏儒の言葉」「或旧友へ送る手記」

 「沼」「奇妙な話」「六の宮の姫君」「雛」「秋」など捨てがたい作品もあります。
 が、ここでは涙を呑んで切りました。ちょうど30作にしたかったので。

 さて、これらの作品を今一度ぱらぱらと読み返して、ベスト10を決めました。
 ここに選んだ作品は、どれも素晴らしいので、順位をつけるのが大変でした。

 1位「地獄変」・・・とにかくすごい話です。良秀と芥川が重なって見えます。
           あらゆる意味で芥川を象徴する作品だと思います。
 2位「舞踏会」・・・この作品の雰囲気が、私はたまらなく好きです。
 3位「南京の基督」・これも芥川らしい皮肉がきいていて、私の好きな作品です。
 4位「魔術」・・・・こういう作品を、もっともっと書いてほしかったです。
 5位「蜜柑」・・・・小品ながらホッとする作品で、心を癒してくれます。
 6位「羅生門」・・・芥川といったら「羅生門」でしょう。
 7位「蜘蛛の糸」・・いや、芥川といったら「蜘蛛の糸」でしょう。
 8位「鼻」・・・・・いやいや、芥川といったら「鼻」ですよ。
 9位「杜子春」・・・いやいやいや、芥川といったら「杜子春」ですよ。
 10位「歯車」・・・芥川の狂気が垣間見える作品で、非常に興味深いです。

 さいごに。(あれらの本は?)

 20代のころ、宮本顕治の「敗北の文学」を読んで、芥川龍之介にハマりました。
 当時、週末にふらりと東京に出て、芥川の生家や回向院などの史跡を回りました。

 あのとき持って行った芥川の入門書は、いつのまにか無くなってしまいました。
 「敗北の文学」もまた、手元にはありません。どこへ行ってしまったのか?

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