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文系のための理系読書術 [理系本]

 「文系のための理系読書術」 齋藤孝 (集英社文庫)


 文系にオススメの理系本を、入門書から専門書まで50冊ほどを紹介したものです。
 生物、人体、科学者、数学、化学・物理、活用法の6章で、構成されています。


文系のための理系読書術 (集英社文庫)

文系のための理系読書術 (集英社文庫)

  • 作者: 齋藤 孝
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2017/08/22
  • メディア: 文庫



 大学で文系の生徒に教えている著者は、理系の本をもっと読むように勧めています。
 「今もっとも知的好奇心を沸き立たせてくれるのは、科学の分野だからです。」と。

 専門家でないので、広く浅く、「理系知識の潮干狩り」くらいがいいと言います。
 本書でも、本が幅広く紹介されているので、読みたい本がたくさんできてしまった。

 最も気になった本が、永沢哲の「瞑想する脳科学」(講談社選書メチエ)です。
 「瞑想をして悟りを開いた状態の脳は、どうなっているか」が書かれています。

 齋藤孝は10代の頃から「瞑想によって悟りを開く」ことに興味があったと言います。
 メンタルタフネスの強化法を探す中で、呼吸法やヨガや瞑想に行き着いたとのこと。

 「瞑想というのは、今まで人間が培ってきた文化的に最高の意識状態。これが、今の
 脳科学の研究でどうなっているかがわかる本です。」(P79)と言います。 

 ほか、「ミトコンドリアのちから」(瀬名秀明&太田成男・新潮文庫)も面白そう。
 この本は、「生命とは何か」を、ミトコンドリアの観点から考えているそうです。

 また、「ワンダフル・ライフ」(SJグールド・ハヤカワ文庫)も読んでみたい。
 バージェス頁岩の化石から、生物がどのように進化したかを追求していると言う。

 「新しい生物学の教科書」(池田清彦・新潮文庫)も、とても気になる本です。
 私のように「生物」を履修していなかった者にも、普通に読んで分かるそうです。

 「星界の報告」(ガリレイ・岩波文庫)も、この際ぜひ読まなければと思いました。
 「科学者のありかたとして、憧れを超えて、感動の域にまで達する話」だと言う。

 名著「近代科学を超えて」(村上陽一郎・講談社学術文庫)も、ぜひ読まなければ。
 ちょうど私が大学に入るころ流行っていた本ですが、今では文庫で手に入ります。

 と、挙げていけばきりがありません。「化学の歴史」「量子論がみるみるわかる本」
 「宇宙はなぜこんなにうまくできているのか」「マンガでわかる微分積分」・・・

 著者齋藤孝による理系本の活用法も、とても参考になりました。
 二割理解できれば十分、海鮮丼方式で読めばいい、思考様式に慣れればわかる・・・

 また、齋藤孝がモノサシとする、信頼できる著者についても、参考になりました。
 生物学は池田清彦、脳科学は池谷裕二、量子論は佐藤勝彦、宇宙論は村上斉・・・

 さいごに。(夕暮れのハウステンボス)

 ハウステンボスは、夕暮れの景色がいいと聞いていましたが、その通りでした。
 ただし、帰る時間が決まっていたので、景色を走りながら眺めました。

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