SSブログ

東海道中膝栗毛1 [日本の古典文学]

 「現代語訳 東海道中膝栗毛(上)」 十返舎一九作 伊馬春部訳 (岩波現代文庫)


 江戸時代の東海道の旅を、狂歌をまぜながら面白おかしく描いた、滑稽本の傑作です。
 19世紀の初頭に大流行し、主人公の名をとって「弥次喜多道中」とも呼ばれています。


現代語訳 東海道中膝栗毛(上) (岩波現代文庫)

現代語訳 東海道中膝栗毛(上) (岩波現代文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2014/07/16
  • メディア: 文庫



 神田八丁堀に住む弥次郎兵衛と、食客の喜多八は、ともにのんきな独り者です。
 二人は、諸国の名所景勝を見物しながら、伊勢参りをしようと思い立ちました。

 財産を整理して、江戸を出発。弥次さん北さんの、珍道中が始まりました。
 旅の恥はかき捨て。行く先々で人にちょっかいを出し、失敗を繰り返します。

 小田原の宿では、二人とも五右衛門風呂の入り方が分からなくて・・・
 北八はつかりすぎて、立ったり座ったりしているうちに・・・

 藤枝の茶店では、先ほど喧嘩になったオヤジが、酒をおごると言うので・・・
 調子の乗って、さんざん飲み食いしたあげく・・・

 赤坂に向かう途中、弥次さんは悪い狐が出るというのを聞いて・・・
 「あきれた。北八そのままだ。よくもうまく化けやがった。こん畜生め」・・・

 しかし、なんと言っても傑作は、宮の宿でのあんまとのやりとりでしょう。
 あんまは北八の頭をもみながら、手拍子をうち、頭をぴしゃぴしゃたたく・・・

 私が小4のとき、担任の先生がよく「弥次さん北さん」の話をしてくれました。
 あんまが頭をうつ場面は、先生の身振り手振りが面白くて、印象に残っています。

 さて、今回初めて「東海道中膝栗毛」を読みました。前半が終わった所です。
 意外だったのは、狂歌が頻繁に出てきて、話にオチをつけることです。

 この作品はただのバカ話ではありません。読者は、多少の教養が求められます。
 たとえば八橋では、ちゃんと伊勢物語を踏まえた狂歌が添えられています。

 「八つはしの古跡をよむもわれわれがおよばぬ恥をかきつばたなれ」
 注無しで味わうにはちょっと難しいです。狂歌には注がほしかったです。

 さいごに。(またinfobarネタ)

 infobar vx はガラホですが、いっちょ前にナビのアプリが入っています。
 しかし使おうとすると、月に300円払えと言うのです。そんなアプリはいらん。

nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ: