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予告された殺人の記録 [20世紀ラテンアメリカ文学]

 「予告された殺人の記録」 ガルシア・マルケス作 野谷文昭訳 (新潮文庫)


 充分に予告され、人々が知っていたにも関わらず、防げなかった殺人の記録です。
 1981年に出版され、翌年ガルシア。マルケスは、ノーベル文学賞を取りました。


予告された殺人の記録 (新潮文庫)

予告された殺人の記録 (新潮文庫)

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1997/11/28
  • メディア: 文庫



 サンティアゴ・ナサールは、司教を迎えるためにその朝6時過ぎに家を出ました。
 そして、その1時間後に彼は、豚のように滅多切りにされて殺されたのです。

 犯人は、双子の若い兄弟でした。妹の仕返しをするために行ったのでした。
 しかし犯行の直前、彼らの殺人計画の噂は、すでに町中に広まっていたのでした。

 というのも、双子自身が出会う人々に、その計画を堂々と伝えていたからです。
 どうやら双子は、犯行を人々が防いでくれることを期待していたようなのです。

 当人たちの望まなかった殺人が、確実に淡々と実行に移されてしまう・・・
 何度も防ぐ機会がありながら、魔物に導かれるように事態は進行してしまう・・・

 しかも、殺されたサンティアゴは、仕返しをされる理由がなかったようなのです。
 さらに、町の人々も、そのことを知っていたようなのです。

 読んでいくうちに、町の人々は殺人を防ぐ気が無かったように思えてきました。
 これは、何の罪もないサンティアゴが、生贄として見殺しになる物語ですよ。

 特徴的な語り口と、みごとな構成で、わけのわからない不気味さを感じさせます。
 わずか140ページほどの中編小説ですが、たいへん衝撃的な作品でした。

 さて、ガルシア・マルケスと言ったら、やはり「百年の孤独」でしょう。
 図書館で借りてきて、準備だけはできました。気合を入れて読まなければ。


百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/12/01
  • メディア: 単行本



 集英社文庫の「族長の秋」もまた、ガルシア・マルケス作の必読書です。
 こちらもすでに購入してあります。


ラテンアメリカの文学 族長の秋 (集英社文庫)

ラテンアメリカの文学 族長の秋 (集英社文庫)

  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2011/04/20
  • メディア: 文庫



 さいごに。(セカンド腕時計)

 機械式の腕時計を長持ちさせるために、使用頻度を抑えることにしました。
 セカンド腕時計を買って、ゼニスを使用するのは週に2~3回にしました。

 新しく買った腕時計は、セイコーのキネティック・レトログラードです。
 クオーツですが、気品があって気に入っています。アマゾンだと安く買えるし。


SEIKO(セイコー) 腕時計 キネティック KINETIC レトログラード SRN071P1 メンズ[並行輸入品]

SEIKO(セイコー) 腕時計 キネティック KINETIC レトログラード SRN071P1 メンズ[並行輸入品]

  • 出版社/メーカー: SEIKO WATCH(セイコーウォッチ)
  • メディア: 時計



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