コン・ティキ号探検記 [20世紀その他文学]
「コン・ティキ号探検記」 T・へイエルダール作 水口志計夫訳 (河出文庫)
自説を証明するため、ペルーからポリネシアの島へイカダで航海した時の記録です。
1948年に出た本書は世界中で読まれ、ベストセラーとなり、映画にもなりました。
ヘイエルダールは新妻と、南太平洋のファツ・ヒヴァに滞在したとき気づきました。
ジャングルの巨大な石像は、南米の失われた文明の石像に、とてもよく似ている!
ポリネシア人は南米から渡って来たのだろう。島の伝説もそれを裏付けています。
太陽の子ティキは、海の向こうの大きな国から、祖先をこの島に連れて来たと言う。
また、ペルーの白い神の伝説も、それを裏付けているように見えます。
インカ族に様々な技術を伝えた白い神は、海を渡って西の方へ去っていったと言う。
しかし、多くの学者たちは懐疑的でした。当時の航海手段はイカダだったからです。
ヘイエルダールは自説を証明するため、冒険に出ることにしました。
「自分で彼らと同じ種類のイカダを作って、太平洋を横断しようと思うんだ」
「君はどうかしている!」
仲間集め、資金集め、バルサ材の調達、食料や備品の調達、イカダの建造・・・
気まぐれな風、ジンベイザメ、鯨の接近、乗組員の落下、大波と嵐、暗礁・・・
「バルサ材は水を吸って沈むのではないか?」「綱は擦り切れるのではないか?」
多くの懐疑的な見方がありましたが、6人の乗組員には、固い決意がありました。
「イカダがバラバラになっても、それぞれの丸太に乗ってポリネシアに向かおう」
そして、この意志と彼らの信念が、冒険を成功に導いたのでした。
中学生の時、英語の授業で、「コン・ティキ号の冒険」を読みました。
彼らの意志力に感銘を受けたあのころから、現在、40年ほどがたっていました。
何年か前、映画「コン・ティキ」が話題になったとき、この本が復刊されました。
映画を意識した限定カバーがカッコ良かったので、当時迷わず購入しました。
長らく積ん読状態だった本を、コロナで時間ができたので、手に取ってみました。
自宅で閉じこもり状態のとき、冒険の本は、サイコーの気分転換になりますね。
「空中の新鮮な潮の香とわれわれを取り巻く青い清らかさが、身も心も洗い清めて
くれるかのようだった。筏の上のわれわれにとっては、文明人の大問題は偽りであ
り、幻であり、人間の心の単なる見当違いの生産物のように見えた。」(P159)
こんな文章を読むと、コロナから逃れ、海の彼方に旅立ってしまいたくなります。
この探検記は、旅の過酷さよりも、楽しさの方を、多く伝えてくれました。
ヘイエルダールの本は、「アク・アク 孤島イースター島の秘密」もあります。
この本も家にあります。20年以上前に購入したので、日焼けで真っ黒でした。
イースター島のことは、「コン・ティキ号探検記」にも、詳しく書かれています。
赤い帽子をかぶったモアイを、いつかこの目で見てみたいです。
さいごに。(久々のGW)
どこにも出かけていません。しかし仕事が無いおかげで、充実していました。
第一に、これまで読む機会のなかった本を、たくさん読むことができました。
第二に、レザークラフトを復活しました。作品はまだ製作中ですが。
そして第三に、ゆっくり休めました! やはりGWは、こうでなくては。
自説を証明するため、ペルーからポリネシアの島へイカダで航海した時の記録です。
1948年に出た本書は世界中で読まれ、ベストセラーとなり、映画にもなりました。
ヘイエルダールは新妻と、南太平洋のファツ・ヒヴァに滞在したとき気づきました。
ジャングルの巨大な石像は、南米の失われた文明の石像に、とてもよく似ている!
ポリネシア人は南米から渡って来たのだろう。島の伝説もそれを裏付けています。
太陽の子ティキは、海の向こうの大きな国から、祖先をこの島に連れて来たと言う。
また、ペルーの白い神の伝説も、それを裏付けているように見えます。
インカ族に様々な技術を伝えた白い神は、海を渡って西の方へ去っていったと言う。
しかし、多くの学者たちは懐疑的でした。当時の航海手段はイカダだったからです。
ヘイエルダールは自説を証明するため、冒険に出ることにしました。
「自分で彼らと同じ種類のイカダを作って、太平洋を横断しようと思うんだ」
「君はどうかしている!」
仲間集め、資金集め、バルサ材の調達、食料や備品の調達、イカダの建造・・・
気まぐれな風、ジンベイザメ、鯨の接近、乗組員の落下、大波と嵐、暗礁・・・
「バルサ材は水を吸って沈むのではないか?」「綱は擦り切れるのではないか?」
多くの懐疑的な見方がありましたが、6人の乗組員には、固い決意がありました。
「イカダがバラバラになっても、それぞれの丸太に乗ってポリネシアに向かおう」
そして、この意志と彼らの信念が、冒険を成功に導いたのでした。
中学生の時、英語の授業で、「コン・ティキ号の冒険」を読みました。
彼らの意志力に感銘を受けたあのころから、現在、40年ほどがたっていました。
何年か前、映画「コン・ティキ」が話題になったとき、この本が復刊されました。
映画を意識した限定カバーがカッコ良かったので、当時迷わず購入しました。
長らく積ん読状態だった本を、コロナで時間ができたので、手に取ってみました。
自宅で閉じこもり状態のとき、冒険の本は、サイコーの気分転換になりますね。
「空中の新鮮な潮の香とわれわれを取り巻く青い清らかさが、身も心も洗い清めて
くれるかのようだった。筏の上のわれわれにとっては、文明人の大問題は偽りであ
り、幻であり、人間の心の単なる見当違いの生産物のように見えた。」(P159)
こんな文章を読むと、コロナから逃れ、海の彼方に旅立ってしまいたくなります。
この探検記は、旅の過酷さよりも、楽しさの方を、多く伝えてくれました。
ヘイエルダールの本は、「アク・アク 孤島イースター島の秘密」もあります。
この本も家にあります。20年以上前に購入したので、日焼けで真っ黒でした。
イースター島のことは、「コン・ティキ号探検記」にも、詳しく書かれています。
赤い帽子をかぶったモアイを、いつかこの目で見てみたいです。
さいごに。(久々のGW)
どこにも出かけていません。しかし仕事が無いおかげで、充実していました。
第一に、これまで読む機会のなかった本を、たくさん読むことができました。
第二に、レザークラフトを復活しました。作品はまだ製作中ですが。
そして第三に、ゆっくり休めました! やはりGWは、こうでなくては。