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リンボウ先生の書斎のある暮らし [読書・ライフスタイル]

 「リンボウ先生の書斎のある暮らし」 林望 (知恵の森文庫)


 書斎とはライフスタイルだと言う著者が、書斎についてのこだわりを語っています。
 副題は「知のための空間・時間・道具」。様々な視点から論じています。


リンボウ先生の書斎のある暮らし~知のための空間・時間・道具~ (光文社知恵の森文庫)

リンボウ先生の書斎のある暮らし~知のための空間・時間・道具~ (光文社知恵の森文庫)

  • 作者: 林 望
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2017/07/28
  • メディア: Kindle版



 著者は書斎を「何かをつくり出すための空間」と定義します。つまり創造の場です。
 学問に限らず趣味でも何でも、ひとりで何か創造的な行為をする場だと言います。

 ところが、そういう自分一人の秘密の場所を、男も女も結婚した途端に失います。
 だから、結婚と同時に精神生活が退化しないよう、自分だけの空間を持つべきです。

 書斎はライフスタイルです。そこでの過ごし方次第で、人生ははるかに充実します。
 「人生はまさに一度きりだけど、二重三重に生きることができる」・・・

 書斎というものに対するこだわりと愛を、リンボウ先生こと林望が語ります。
 幸い私は、結婚直前にこの本(当時は新初版)と出会い、大きな影響を受けました。

 その第一の最も大きな影響は、なんといっても結婚当初から書斎を持ったことです。
 当時は2LDKの借家住まいでした。我儘を許してくれた妻には感謝しきれません。

 今から15年前に家を建てたときも、もちろん、書斎を持つことを最優先しました。
 さらに、書斎の壁一面に書棚を手作りし、その後もう半面まで書棚を増設しました。

 ではいったい、私はそこでどんな創造的行為をしているのでしょうか?
 これは自信をもって言えます。このブログを書いているのです!

 もし書斎が無かったら、ブログを始めようという発想も無かったと思います。
 自分ひとりになって落ち着ける場所があるからこそ、ブログも書けるのです。

 このブログを書くようになってから、私の人生ははるかに充実してきました。
 お金のための仕事のほか、自分のための仕事(ライフワーク)を持てたからです。

 この「ライフワークを持つ」ということが、私はとても大事なことだと思います。
 ライフワークがあることで人生に張りが出て、お金のための仕事も頑張れるのです。

 第二の影響は、趣味に対する見方が変ったことです。
 次のような文を読んで、趣味だからこそ真剣に行おう、と考えるようになりました。

 「何の道でも、本当にプロになれるかというくらいまでやっているからこそ、趣味
 としても楽しいのだというのが、私の以前からの主張です。」(P249)

 「趣味は、懸命に取り組むと、趣味以上のものとなり、そうなって初めて、本当の
 意味での趣味になるのだ」(P256)

 私の趣味で真っ先に浮かぶのは、陸上競技です。(書斎とは関係なくなりますが)
 その影響もあって、40代前半の頃は、マスターズ陸上で優勝していました。

 しかし、仕事で重要な部署を任されるようになると、なかなか時間が取れず・・・
 今では細々続けるだけですが、「100歳で世界新記録」という夢は捨てていません。

 ほかにもメモの取り方とか、出世を諦めるとか、面白い話が盛りだくさんです。
 書斎を糸口に、ライフスタイルを提案していて、実に深い内容になっています。

 ところが、この本が絶版となって久しい。理由ははっきりしています。
 「6章パソコンの使い方」など、古い情報がたくさん入っているからです。

 フロッピーがどうの、マッキントッシュがどうの、という話は当時は新鮮でした。
 皮肉にもそういう部分こそが、この本を古ぼけたものにしてしまったのです。

 さて、林望は書斎だけでなく、住宅にもこだわりを持っています。
 新築したとき、「思想する住宅」「思い通りの家を造る」などを参考にしました。


思想する住宅 (文春文庫)

思想する住宅 (文春文庫)

  • 作者: 林 望
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/02/06
  • メディア: 文庫



思い通りの家を造る (光文社新書)

思い通りの家を造る (光文社新書)

  • 作者: 林 望
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2014/03/14
  • メディア: Kindle版



 さいごに。(娘も三度目を打ちました)

 娘も先日の土曜日に、大規模会場でワクチンを接種しました。ファイザーでした。
 ファイザーでしたが、翌日はちゃんと副反応が出て39度近くまで熱が上がりました。
 (さすが、若い人は違う!)

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