エジプトの神話 [古代文学]
「エジプトの神話」 矢島文夫 (ちくま文庫)
パピルスに書かれたエジプト神話のうち、重要なものを分かりやすく紹介した本です。
1983年に「世界神話」シリーズとして出ました。その後、ちくま文庫入りしました。
全4章に、さまざまな神話や伝承が紹介されています。
また、冒頭の「はじめに」では、おおまかな解説があって、参考になりました。
私的に最も印象に残ったのは、第Ⅲ章の「サトニ・ハームスの怪奇な物語」です。
ゴーチェやルゴーネスが書きそうな怪奇幻想小説です。現代でも通じる作品です。
ある日サトニが、魔力のある書物の話をしていると、ある老人が来て言いました。
「おまえさまを、トト神自身が書かれた書物のあるところにつれてつれていこう。」
サトニは老人に連れられて、ネフェルカブタハ王子のお墓に入っていきました。
すると、その妃のミイラが突然立ち上がって、「おまえはだれだ。」と・・・
しかし、本書の中心は第Ⅱ章のようです。副題が、「兄弟神のあらそい」なので。
第Ⅲ章には「ホルスとセトのあらそい」「アヌブとバタの物語」などがあります。
しかし上記の二つは、講談社学術文庫の「古代エジプト」にも入っていました。
「古代エジプト」→ https://ike-pyon.blog.ss-blog.jp/2016-01-24
むしろ本書で特徴的なのは、第Ⅳ章の「三つの神話パピルス」だと思います。
第Ⅳ章の三つの物語は、アモン神殿の神官を主人公にした「死者の書」です。
いずれも、死者が西方の楽園に行くまでを描くことで、それを祈願しています。
本書では、図版で示しながら説明しているので、とても分かりやすかったです。
白い帽子のオシリス神に死者が捧げ物をする → 太陽の舟で死者の国へ向かう →
金狼の頭のアヌビス神が死者の心臓を測る → つり合いが取れて死者は喜ぶ・・・
中でも、私にとってもっとも興味深かったのは、腕を持つ巨大な空飛ぶ目です。
「ホルスの目」と言うようです。死者の書の随所に登場しますが、謎が多い。
いろいろと知りたくて、岩波新書の「古代エジプト人の世界」を読みました。
オールカラーなので、「死者の書」の絵はとてもよく分かりました。
また、壁画もヒエログリフも、神々に見られることを目的としていて、書かれた
ことは本当になると考えられていた、などという指摘は実に興味深かったです。
「死者の書」については、つぎのような興味深い(ムー民的な)本もあります。
「世界最古の原点 エジプト死者の書」ウオリス・バッジ(たまの新書)。
死んだ書記官のアニが、霊界の様子を詳しく報告してくれます。
内容はまゆつばモノですが、著者は、大英博物館のエジプト学部長だそうです。
さいごに。(忠誠心?)
「アベノマスク」を付けるのは、首相への忠誠心を示すためなのだそうですね。
私は、うちのママさんへの忠誠心を示すために、「ママのマスク」を付けています。
布のマスクなので、暑くなってくると、とてもたいへんです。
しかし、ほかのマスクに変えるのも・・・
パピルスに書かれたエジプト神話のうち、重要なものを分かりやすく紹介した本です。
1983年に「世界神話」シリーズとして出ました。その後、ちくま文庫入りしました。
エジプトの神話―兄弟神のあらそい (ちくま文庫―世界の神話)
- 作者: 矢島 文夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2020/05/22
- メディア: 文庫
全4章に、さまざまな神話や伝承が紹介されています。
また、冒頭の「はじめに」では、おおまかな解説があって、参考になりました。
私的に最も印象に残ったのは、第Ⅲ章の「サトニ・ハームスの怪奇な物語」です。
ゴーチェやルゴーネスが書きそうな怪奇幻想小説です。現代でも通じる作品です。
ある日サトニが、魔力のある書物の話をしていると、ある老人が来て言いました。
「おまえさまを、トト神自身が書かれた書物のあるところにつれてつれていこう。」
サトニは老人に連れられて、ネフェルカブタハ王子のお墓に入っていきました。
すると、その妃のミイラが突然立ち上がって、「おまえはだれだ。」と・・・
しかし、本書の中心は第Ⅱ章のようです。副題が、「兄弟神のあらそい」なので。
第Ⅲ章には「ホルスとセトのあらそい」「アヌブとバタの物語」などがあります。
しかし上記の二つは、講談社学術文庫の「古代エジプト」にも入っていました。
「古代エジプト」→ https://ike-pyon.blog.ss-blog.jp/2016-01-24
むしろ本書で特徴的なのは、第Ⅳ章の「三つの神話パピルス」だと思います。
第Ⅳ章の三つの物語は、アモン神殿の神官を主人公にした「死者の書」です。
いずれも、死者が西方の楽園に行くまでを描くことで、それを祈願しています。
本書では、図版で示しながら説明しているので、とても分かりやすかったです。
白い帽子のオシリス神に死者が捧げ物をする → 太陽の舟で死者の国へ向かう →
金狼の頭のアヌビス神が死者の心臓を測る → つり合いが取れて死者は喜ぶ・・・
中でも、私にとってもっとも興味深かったのは、腕を持つ巨大な空飛ぶ目です。
「ホルスの目」と言うようです。死者の書の随所に登場しますが、謎が多い。
いろいろと知りたくて、岩波新書の「古代エジプト人の世界」を読みました。
オールカラーなので、「死者の書」の絵はとてもよく分かりました。
また、壁画もヒエログリフも、神々に見られることを目的としていて、書かれた
ことは本当になると考えられていた、などという指摘は実に興味深かったです。
カラー版 古代エジプト人の世界―壁画とヒエログリフを読む (岩波新書)
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2004/11/19
- メディア: 新書
「死者の書」については、つぎのような興味深い(ムー民的な)本もあります。
「世界最古の原点 エジプト死者の書」ウオリス・バッジ(たまの新書)。
死んだ書記官のアニが、霊界の様子を詳しく報告してくれます。
内容はまゆつばモノですが、著者は、大英博物館のエジプト学部長だそうです。
さいごに。(忠誠心?)
「アベノマスク」を付けるのは、首相への忠誠心を示すためなのだそうですね。
私は、うちのママさんへの忠誠心を示すために、「ママのマスク」を付けています。
布のマスクなので、暑くなってくると、とてもたいへんです。
しかし、ほかのマスクに変えるのも・・・