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ハリー・ポッターと賢者の石2 [20世紀イギリス文学]

 「ハリー・ポッターと賢者の石」J・K・ローリング作 松岡佑子訳(静山社文庫)


 魔法学校に通うハリーと仲間たちの冒険を描いた、ファンタジー小説の傑作です。
 無名作家が1997年に発表して大ヒット。映画もすばらしい。文庫版は二分冊です。


ハリー・ポッターと賢者の石1-2 <新装版> (ハリー・ポッター文庫)

ハリー・ポッターと賢者の石1-2 <新装版> (ハリー・ポッター文庫)

  • 出版社/メーカー: 静山社
  • 発売日: 2022/03/17
  • メディア: 文庫



 「賢者の石」とは、飲めば不老不死となる「命の水」の源となっていると言います。
 4階の廊下の巨大な三頭犬は、どうやら「賢者の石」を守っているらしいのです。

 またハリーは、スネイプがクィレルを脅している場面に遭遇し、疑いを持ちました。
 スネイプがそれを狙っているのではないか? ヴォルデモートに与えるため?
 
 夜間外出の罰として、ハリーたちは夜の森で、ハグリッドの手伝いをしました。
 そこでハリーはユニコーンの血をすする何者かを目撃し、襲われそうになりました。

 ユニコーンの血は命を長らえさせると言います。あれはヴォルデモートだったのか?
 それ以来、ハリーの額の傷がズキズキと痛み始めました。これは、警告なのか?

 しかし、校長のダンブルドアがいる限り、ヴォルデモートは何もできないはずです。
 ところがダンブルドアが、緊急呼び出しによって、魔法省に行ってしまいました。

 ヴォルデモートが狙うのは今夜。ハリーたちは決心して・・・
 ハリーが見たのは、スネイプでもなく、ヴォルデモートでもなく・・・

 後半は進めば進むほど、物語の世界にのめり込みます。
 特に最後の四分の一ほどは、手に汗を握る展開。本を離せません。

 この作品は、ファンタジー小説として、たいへんよくできています。超一流です。
 と同時に、青春小説・教養小説としても、非常に秀逸だと思います。

 ハリーはホグワーツで初めて心から信頼できる友を得て、仲間の大切さを知ります。
 彼らはまた、先生や森番などさまざまな人間と関わりながら成長していきます。

 たとえば、マルフォイに「付き合う友達は選ぶべきだ」と言われたときのハリー。
 「友達なら自分で選べる」と、きっぱりと言って、マルフォイの握手を断りました。

 トロールが現れた時には、規則を破って、ハーマイオニーを救出に向かいました。
 一方、模範生のハーマイオニーが、ハリーとロンをかばって、嘘をつきました。

 ラスト近く(1-2 P210)、ハーマイオニーがハリーに言った言葉は、印象的でした。
 「頭がいいなんてなによ! もっと大切なものがあるのよ・・・友情とか勇気とか」

 そして、校長のダンブルドアはしばしば、とても核心的なことを言います。 
 たとえば終盤の次の言葉は、作者が一番伝えたかったメッセージではないか。

 「それほどまでに深く愛を注いだということが、たとえ愛したその人がいなくなって
 も、永久に愛されたものを守る力になるのじゃ。」(1-2 P231)

 さて、映画版を久々に見ました。嬉しいことに原作をほとんど変えていません。
 上記のような細かなエピソードも、ちゃんと盛り込まれていました。

 続く「ハリー・ポッターと秘密の部屋」も読みたくなりました。
 しかし、全7巻を制覇するのは、少ししんどいです。映画で見ようか・・・

 さいごに。(USJに行きたい)

 USJなぞ、これまで全く興味がありませんでした。
 しかし、ハリー・ポッター・エリアがあると聞いて、急に興味を持ちました。

 特に「百味ビーンズ」(1800円)が気になっています。おみやげに買いたい!
 「ゲロ味」や「耳くそ味」が、本当に入っているのでしょうか?

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